起業家物語

1970年6月16日生まれ。A型。
上智大学経済学部経営学科卒。…(詳しく)

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第3話 はじまりは月給8万5千円。10畳2名の極貧生活

2000年7月7日、ウィル・シードを設立しました。


当時は、10畳の部屋に設立メンバーと2人で共同生活。月給は8万5千円。食事はほとんど毎日梅干、納豆、牛丼。まさしく極貧生活でした。


“ 公立学校の教育ビジネス”という今までにない新たな事業に取り組む日々。しかしその壁は高いものでしたね。学校の反応はいいのですが、「会社は学校には入 れない」「大人向けのプログラムを子どもにやらせるなんて無理」「ゲームなんて問題外」「そもそも資金がない」と隙間にすら入ることができませんでした。 そして、設立3ヶ月で倒産寸前の状態に。


一方、企業のニーズはあるから企業向けの研修をやった方がいいという声もありまし たが、大人のためでなく、子どもの教育のために始めたのだからと、あくまでも学校ビジネスにこだわっていました。しかし、学校教育のボランティアを通し、 あることに気付いたのです。子どもは大人の背中を見ていると。


「どちらか一方でなく、大人と子どもの両方を元気にさせなきゃ ダメなんだ」。そう思い直し、企業向けのビジネスをスタートさせました。しかしまた障害が現れて……。 LPCのネットワークで各企業のそうそうたる方に直接会ってはもらえるのですが、「ベンチャーだから」「実績がないから」「ゲームなんて」という理由で導 入までは至らない。


それでも足を運び続けたところ、とある大手企業が導入を即決してくれました。それを皮切りに一気に 25社の導入が決まったのです。


初 年度の売上げは 3500万円。2003年には導入社数80社まで広がり、新聞にも取り上げられるようになりました。さらにその記事を見た経済産業省に勤めている大学の後 輩の協力もあり、2003年、起業家促進事業を経済産業省より受託。子ども向けの事業も急激に成長しました。


好調に見えるウィル・シード。その裏側では……

2006年、社員数は35名になり売上げも急激に増加。「いつ倒産するやもわからない」そんな危機感が消え、会社運営は上手く回り出したように思ってました。しかし、どんどん受注する一方でその後をこなせる時間と能力が追いつかない状況が続き、会社は疲弊していたのでしょうね。「休暇が少ない」「頑 張りをしっかり還元して欲しい」「もっとシステマチィックな中で動きたい」と、今まで社員の間に溜まっていた不満が表立ってきたんです。社員数が少ないと きは自分の考えが常に伝わっていたのに、もうそういう状態ではありませんでした。成長中の企業がぶつかると言われる壁です。きちんと事前に対処していけば 良かったことではありましたが、本で読んだことはあったものの自分ごとと捉えておらず、準備、対処が後手後手になってしまった結果でした。


一旦、事業の拡大をストップし、内部固めに入りました。特に大事にしたのはコミュニケーション。うちの会社は優しくていい人が集まっているから、なかなか不満や厳しいことを相手に言えないんですね。人として面と向かって話すのは大事なこと、まして子どもにそう教育している会社だからこそ、しっかりと“対話”する体制を整えていきました。


もちろん、評価制度の仕組み、ノー残業 DAYなど、働きやすい制度も続々導入。会社をどういう風に動かしていくか、どこを目指していくかという舵取りを自分でやっていきます。なかなかできない体験をすることこそが、社長業の醍醐味でもありますね。


壁は高い。それでも挑む。より良い世の中をつくるために

2008年のテーマは「スピードとクオリティと対話」。会社の基盤が整ってきたからこそ、次はスピードに力を入れます。対話を入れたのは、これまでの教訓を活かしたかったから。対話はラテン語で「dia logos(ディアロゴス)」と言います。dia “対立” logos “論理”、つまり対話とはもともと異なる論理を交わすこと。それぞれ違う考えを持つのは当たり前なのだから、気を負わずにどんどん対話していきたいと思います。


これからは、「学びと成長」のキーワードに関して何でもやっていきたいと考えています。


たとえば、親子が集うカフェや、塾もあるでしょう。また、学校教育のノウハウを活かした企業経営コンサルも考えています。他にも学校に企業をPRするような企画や、公立の学校をネットワークでつなぐプロジェクトなど、挙げたらきりがありません。


たくさん夢はありますが、もちろんそれを具現化することは簡単なことではないと思っています。企業研修は海外ですでに展開されているビジネスですが、日本では受け入れられるのに時間がかかりますし、学校教育の方は親も先生も地域も政府も含めて、みんなの意識を変えていかなければならない。これは相当なチャレンジです。


それでも、私たちは挑むしかないのです。


「気づき」と「きっかけ」と「感動」の種 (Seed)をまき、一人ひとりが意志(Will)をもって活き活きと自分らしく生きていけるより良い世の中のために。


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