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起業家物語

ビジュアルリサーチに関わる全ての人を幸せにする

友人と開発した『Space Manager』を展示会へ。そして起業。

『Space Manager』を展示会に出品した1995年当時、不動産管理システムは、オフコンベース(※1)で数百万円するのが当たり前でした。そのため、中小企業や個人経営の不動産会社にとっては手が出しづらいものでした。
しかし、私たちが開発した『Space Manager』は、Microsoft Windows® 95などのマイクロソフト製品をメインにしたPCベースの不動産管理ソフト。価格的にもお手頃で、展示会の中でも非常に評価の高い製品として話題になりました。

思った以上の高評価に、友人は「起業しよう」と私に話を持ちかけました。私自身は、今の会社に少なからず不満を持っていたものの、安定を求める気持ちもあったので、かなり迷いました。
しかし、ちょうど30歳を目前にして、組織の中で自分の限界が見えてくる頃でもありました。自分のしたいことをするには、支社長くらいに昇進しないと実現できない、という現実も分かってきた頃でした。

「実現したい夢はあるけど、この会社で実現するには時間がかかりすぎる。パンドラの箱をいざ開けてみたら、夢も何もないという状況になってしまう」。それでは自分はもたない。そう感じた私は、友人と起業することを決断しました。

当時は、週に3日ほど会社で仕事をしていればノルマを達成でき、給料をもらえるような状態だったので、正直「残りの週2日くらい、起業した会社で働けば大丈夫か」ぐらいに思っていたところもあります。まだ、人生の厳しさを全く分かっていなかったんです(笑)。

※1 オフィスコンピュータ

300通送ったダイレクトメール。返信率は1%以下でした。

1995年の4月、その友人ともう一人の友人を加えた3人で、ビジュアルリサーチを起業しました。
まず始めたのは、『Space Manager』のDMの発送です。
最初は、捕らぬ狸の皮算用で、「300通のDMを送って20%くらい返ってきたら、まあどうにかなるかな」などと、お気楽なことを考えていました。
ところが、いざフタを開けてみると返信は2通……。何と、1%にも満たない返信率でした。
――これが現実でした。

今までのサラリーマン生活は、毎月決まった日に給料が振り込まれるのが当たり前。しかし、起業をした今、売上があがらなければ、給料も発生しません。
社長になった友人は予想外に何もしないので、「とにかく自分がやるしかない」と、まずは2社のうちの1社へ訪問の約束をとりました。

当時はノートパソコンも何もない時代。大きい17インチのディスプレイを買って車に詰め込み、一人訪問先へ向かいました。たどり着いた場所は、『北の国から』のオープニングテーマが流れてきそうな北の街、北海道江別市でした。

初めての商談。ありのままぶつかることで得られた信頼。

「こんにちは、お電話したビジュアルリサーチです」

初めてのお客様のところに訪問し、玄関でパソコンやらソフトやらを組み立て始める私。「え、これ持ってきたのー?」「はい、持ってきました!」なんてやりとりから、商談スタート。お客様はとても良い方で、帰る頃にはすっかり仲良くさせてもらっていました。ありのままの自分を正面きってぶつけることで、信頼してくださったのだと思います。
お客様から、「また来て欲しいけど、そう何度も来てもらえないよね?」と帰り際に言われました。もちろん、私たちが起業したばっかりで少人数の会社だということは知っていらっしゃいました。そこで私は言いました。「社長、もう一度御社に来れる方法があるんですよ」「え、何?」「社長のお友達を紹介してください!」
それで実際に紹介してくださったのです。本当にありがたかったし、嬉しかったですね。

もう1社のお客様は、関西にいらっしゃる社長でした。そのお客様もとても良い方で、最後には「遠くから来てるんだから泊まっていきなよ」と声をかけてくれるような気さくな方でした。
うちの会社が創業間もなく、この先どうなるか分からないということは、お客様も分かっています。もちろん不安な気持ちがあったと思いますが、最後は快くご購入いただけました。

こうして、お客様の友達を紹介していただきながら、一人ひとりのお客様と密な関係を築き、少しずつお客様は増えていきました。
当時は名古屋に小さなマンションを借り、全国へ車で営業に行っていました。朝の4時頃に車のボンネットにパソコン機器を積み込んで出発し、着いたら組み立てて説明をし、また分解して車に積み込み高速道路で名古屋へ帰ることを、繰り返す毎日でした。
創立2年目には、商品は売れているものの回収資金が間に合わずに黒字倒産しそうな時期もありましたが、それを乗り越え、着実に会社は軌道に乗り始めていました。また、お客様の紹介ではなく、当社商品に興味を持ってくださったお客様に直接アピールする機会も増えていきました。

こうして、一人ひとりのお客様のニーズに応えながらソフトウェアの改良を重ね、一つひとつ実績と信頼をつくっていきました。
そして今、ビジュアルリサーチは、賃貸管理データベースシステムにおいて、不動産業界で圧倒的なシェアを誇っています。

次回は、ビジュアルリサーチのこれからをお話しましょう。

プロフィール

株式会社ビジュアルリサーチ
代表取締役 渡邊章二

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