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起業家物語

妥協なき議論をしよう

コンサルティング業界からソフトウェアベンチャー企業への転職。そして起業へ

新卒でトーマツコンサルティングに入社した私が担当したのは、信販会社のシステムリプレースのプロジェクト。思い描いていたような経営やマーケティングという仕事とは違い、業務関連のコンサルティングやシステムコンサルティングの仕事でした。
プロジェクトを通してシステムに関して多くのことを学びましたが、そのプロジェクトが完了した頃、ちょうどベンチャー企業を立ち上げた友人から誘われたことをきっかけに、転職を決めました。社会人3年目になった頃のことです。

ソフトウェア関連のベンチャー企業だったその会社は、発明家の社長と開発担当の社員2人をはじめとする5名の会社。ソフトウェアの販売チャネルを開拓するのが私の仕事でした。毎日クライアントに対して営業したり、マーケティングの一環でWeb上にキャンペーンを打ったりと、結構楽しんでやっていましたね。

転職してから1年半ほど経った頃、またも転機が訪れます。
1999年当時、行政ではベンチャー企業育成支援が盛んに行われていました。そこで、当時よく見ていた海外ネットサービスの1つにヒントを得た企画を提出したところ通過し、1億円の融資を受けることになりました。こうしてチャンスを掴んだ私は1999年の5月に起業し、有限会社EZネットを立ち上げました。

助成金で立ち上げた会社は、蓋を開けてみると何かと制約が多いものでした。ちょっとした変更をするにも書類を1から作成しなくてはいけないなど手続き上の煩雑さもありましたが、事業をどう伸ばしていくかを会社経営の中でやりたかった私にとって、「これは自分がやりたいベンチャーではない」と気付きました。

そこで1999年にビットバレーで交流を深めた尾関君(現・株式会社Zeel尾関 茂雄社長)に相談をすると、「じゃあ一緒に世の中を変えるようなサービスを発信しよう」と意気投合し、会社を立ち上げることになりました。
それがECナビの前身であるアクシブドットコムです。

株式会社アクシブドットコム設立。
懸賞ポータルサイト「MyID」を業界NO.1サイトへ

1999年10月に立ち上げたアクシブドットコムは、尾関君が代表になり、私は会社を大きくしていく裏方にまわるカタチではじまりました。
最初は2つの事業を走らせていたのですが、まずは1つの核となる事業を作ろうと、尾関君がネットエイジでやっていた懸賞サイト事業に注力することを決めました。

懸賞広告ポータルサイト「MyID(現・ECナビ懸賞)」は会員登録制。ユーザーは「MyID」の会員になることで、懸賞サイトごとにパスワードを管理する必要がなく、必須項目の入力も省けます。ポイント制も導入しユーザーにとっての利便性を追求し、懸賞サイト周りのサービスを強化するだけではなく、会員の利用履歴等をデータベース化した新たなサービスを生み出すなど競合との差別化をはかりました。
そして2003年、“WEB OF THE YEAR 2003懸賞&得するサービス部門”にて2位を受賞し、業界トップレベルの懸賞サイトへと成長しました。

またこの間の2001年9月には、株式会社サイバーエージェントが会社の筆頭株主となり、広告メディア運営のノウハウも整備され、全ては好調に進んでいました。
一方、社内では今後「MyID」をどう成長させていくのかが議論されはじめた頃でもあります。結果的に「MyID」をメディアとして発展させることが決定しました。この決定にともない代表交代が行われ、自分が代表取締役CEOに就任することになりました。2002年のことです。

「ECナビ」への転換。社内は全員大反対(笑)!

2003年秋、私は新しい事業モデルを考えていました。
「MyID」は好調だったものの、懸賞サイトの今後は広告費も頭打ちとなり、価格競争を免れないことが目に見えていました。社員のみんなのためにも、もっと大きく伸びるマーケットの事業を、誇りを持って取り組んでもらいたいと考えるようになりました。

そんな折、アメリカで価格比較サイトからのネット購買が増えているという情報を得た私は、価格比較サイトならば今後大きく伸びるマーケットだと確信し、主力事業の転換を決めました。

まずは社内の役職者に話したのですが、とにかく全員大反対!
当時業界トップで利益も出ていた事業です。「いま上手くいっているのにどうして新しいことに手を出すんだ」とか、「失敗したらどうするんだ」という話がたくさん出てきました。
たしかにその意見は間違いではありません。しかし現時点が好調とはいえ、競合も出てきているし価格競争も激しい。だからこそ「好調で体力のある今、新規事業に取り組むべきだ」とみんなを説得しました。

役員を説得した後は、社員全員に話をしました。
こちらも全員、大反対(笑)。
「具体的にどうやっていこうと考えているのか」などの質問が飛び交い、それに対して1つひとつ答えていきました。当時の社員数は約100名。全員の前で話した後は、5〜6名のグループに分けて話をしました。
私がこだわったのは、全員がこの変化を納得すること。納得した上で、行動に移すこと。
「変わるんだ」という意思を統一することが最も重要だと考え、そこには時間をかけました。

それでも納得していないメンバーには、1対1の時間を設けました。
もちろん社員の中には、なかなか意識が変わらず納得しかねている人もいました。けれど、1人でも腹落ちしないまま“トップからやらされている”という意識でこの改革を行うことは絶対に避けたかったのです。
なぜなら、そういった受動的姿勢が“細部にまでこだわる”という意識を低下させ、大筋が良くても細かいところの整合性が合わず、いいものが出来上がらないという結果につながるからです。

こうして説明を繰り返し、みんなの意識が“新しい事業分野である価格比較サイトサービス「ECナビ」を主力事業にするんだ”と統一された後は、ものすごいスピードで駆け抜けました。
約半年でサービスの開発と営業周りをリニューアルし、2004年7月に価格比較サイト「ECナビ」をオープンさせたのです。

プロフィール

株式会社ECナビ
代表取締役CEO 宇佐美 進典(うさみ しんすけ) 1972年10月12日生まれ

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