2003年春の決算を境に、100％現事業に集中して臨む体制が固まり、以降は順調に成長を遂げてきました。
「データベースの銀行」という言葉は2004年から使い始めたのですが、基本的に事業の方向性というのは、立ち上げた9年前から一貫して変わっていません。同じコンセプトのもと、継続して成長を続けています。意外と、こういう会社は数少ないのではないでしょうか。

パイプドビッツという会社がだんだん注目を集めながら成長してきただけでなく、マーケットそのものや、ソフトウェアサービスの提供方法、データベースを預かるといった考え方など、私たちの関連する事業への注目度は高まる一方です。

この事業にはまだまだ豊富な将来性がありますし、潜在的な顧客層というのも非常に幅広いものがあります。その顧客層に応えるためにもサービスの質を向上させ、しっかりとした営業体制を築くことで、まだまだ拡大させていくことが可能でしょう。
私見ですが、これから成長が見込まれる分野というのは、そんなに多くはありません。ですから、今まで将来性のある事業に携われて、この先もやっていけるという環境は恵まれていると思いますし、パイプドビッツは今やっている事業に集中して取り組み続けることが大事だと考えています。

今後に関しても、「データベースの銀行」というのが、あくまでも会社の基本的な軸足。そこは変わることはありません。このコンセプトの重要な観点は、ただソフトを使っていただくということではなく、「データをお預かりする」ということ。
「お客様がデータを預けさえしていただければ、そのデータを活用するソフトウェアはご用意します」という基本的なコンセプトの基に、やれることはどんどんやっていこうというのが当社の事業スタンスです。

今は個人情報を中心にデータを預かっていますが、今後は個人情報だけでなく社員情報や顧客情報など、他の企業情報も預かれるように機能を拡充していこうと考えています。
また、現在の『スパイラル』とは異なった種類の情報を預けていただけるプラットフォームを持つ、新しいソフトウェアサービスの研究開発も進めており、そちらも来年頃にはリリースできそうです。

この先10年後、企業は「情報を外に預けて管理する」ということが当たり前の時代になっていると考えています。
未来もそして現在も、企業にとって情報は非常に大切な「資産」です。その大事な情報資産を管理するにあたり、どこでどうやって管理すれば良いのか定型がない。それが現状ではないでしょうか。

私たちの事業コンセプトは「データベースの銀行」です。
本物の銀行は全国に支店があって、どこでも必要な時に預けているお金を引き出せますし、お金のことなら、まず銀行に相談に行く人が多いはずです。今後私たちがいるこのマーケットは、「情報のことなら、全てあの会社に任せればいい」と言われるような、それこそ町の銀行に相談に行くのと同じ感覚になることをイメージしています。

そのような世界をイメージした時に同時発生的に必要になるであろう、様々な事業やサービスのアイデアというのは、すでに私の中で思い浮かんでいます。だからこそ、その基盤を確立させることが、今の当社の最優先事項。

パイプドビッツという会社はもっともっと発展していかなくてはならないと考えています。
そのイメージする世界が現実のものとなった時、パイプドビッツという会社がこのマーケットの中心的存在となっている。 それが、今の私の夢であり目標です。