メーカーとは一般的に製造業のことを言い、原料から素材を作り他の産業へ流す、いわば“川上”行程のメーカーと、その素材を使って実際に市場に出回る商品を造り出す“川下”行程のメーカーに分けられます。
業種によっては、その中間となる“川中”のメーカーが存在する場合もあります。
素材メーカーには化学、鉄鋼・非鉄金属、繊維、紙・パルプ、ガラス、セメント、ゴムなどがあり、原料から造り上げた素材を、商社や川中となるメーカー各社へと販売します。
素材メーカーにとって、行く末を大きく左右するのが海外市場の動向。日本は原料の多くを海外からの輸入に頼っているため、石油高や為替変動といった影響を受けやすくなっています。
また、分野によっては海外メーカーの進出によるシェア競争、原料確保競争が繰り広げられ、M&Aや業務提携など国内にとどまらず国際的な再編が引き続き活発化することが予想されます。
今後は、近年話題となっている環境保護を考慮したリサイクルへの取り組みや、他社との差別化を図るような突出した技術開発がポイントとなってくるでしょう。