放送業界において、今もっとも注目されているのは放送と通信の融合。
ブロードバンドの急速な拡大がネットでの番組配信を可能にし、2005年は大手IT企業による買収騒動も相次ぎました。
その影響もあり、各放送局も番組のネット配信に本格的に乗り出しました。
また、2006年4月には携帯電話でテレビが楽しめる「ワンセグ放送」が始まり、今後、携帯との連携を進めることで新たな視聴者の獲得を図っていきます。
そして、もう一つの大きな話題と言えば、2003年から一部開始した地上デジタル放送。
2011年にはアナログ放送が終了し、地上デジタルへと完全移行されます。
これにより、高画質・高音質な映像が視聴できるほか、番組検索の充実や双方向サービスなど“見る”テレビから“使う”テレビへと、テレビ視聴のあり方そのものが変化します。
一方で、地上デジタル放送にはインフラ整備などに莫大な費用がかかり、主な収入源である広告費が低迷している今、各放送局とも厳しい財政となることが懸念されています。
さらに、ネット配信や地上デジタル放送により多チャンネル化が進み、視聴者の獲得が難しくなってくるため、今後は質にこだわった番組作りも課題となってきます。